二世帯スケルトンリフォーム

◎お客様がリフォームをすることになったきっかけ。

木造住宅とアパートで増築を重ねて築年数40年が過ぎた建物でした。
耐震性の不安もありましたので、建替え新築をと考えていました。しかし、この土地は建築基準法に適応した道路に接道していないため再建築不可物件だったのです。そのため耐震補強を含めた大規模リフォーム工事をすることになりました。

◎リフォームのポイント

今回のこの建物は、スケルトンリフォームを行いました。
スケルトンリフォームとは、骨組みだけを残して解体し、内装・外装をすべて新しく作り直す大規模リフォームです。
これをする事で、耐震性能や断熱性能などもあげられて内装面も自由にカスタマイズする事ができます。
土台・柱・梁と骨組を残した手壊しを行い、車両は2トン車まででバックで80m毎日の出入りでした。近隣への迷惑がかからないよう安全に始めから最後までと心掛けました。
今までに3・4回と間取り改造のリフォームを行っていたため、在来木造軸組み工法の軸組みが弱く、地震の際に2階が揺れるとの話だったため、現行基準の耐震まで性能を向上させることが、何よりも大切でした。
既存の建物2棟(手前)自宅・(奥)アパートの高さの合わない建物から一つの建物へバリアフリーで仕上げることが、今回一番下地の組み方に工夫しました。

◎世界情勢などの影響が次々と。。

この工事の時期に、コロナショック・ウッドショック・資材ショック・ウクライナショック・エネルギーショック・円安・・・。など様々なショックが立て続けに起きました。
そのため、材木の仕入ルートを変えたり、方法を変えたり、場合によっては弊社の利益をカットしたりとても苦労しました。お客様には価格変更で追加請求はできないため経済的にもとても苦しかったです。(二世帯住宅で建物が大きいため全てそこに係る費用は倍近くなる)
現場では、何度もリフォームで構造を変更しているため、まともな軸組み構造に修理することが職人の腕の見せどころでした。

◎完成引き渡し後のお客様の感想

お施主様と一緒になって考えて創り上げた建物なので、私達も考え深いものもありますしお施主様もとても喜んでくれました。
何よりも「暖かい家になったことで、家の中では薄着でいられ、どの部屋に行っても温度差もあまりなく生活が楽になった」とのこと。
工務店的には、リフォームのため柱が何本か部屋に出てしまう部分を目立たないように仕上げることも技のみせどころのひとつでした。

◎これからこの物件のようなリフォームをしようと思っている方へ

今回のように新築建て替えまでしなくても満足いくリフォームという選択肢もあります。
また、最近のリフォームは、新しい設備に変えたり、間取りを変更したりだけでなく、家そのものの性能を上げる(耐震性能や断熱・気密性能など)リフォームが注目されています。
この先10年20年と性能を維持できる資産価値の下がらないリフォームを是非考えてみてください。


◎ このお施主の家族構成
1階(親世帯) 80代(祖父母)
2階(子世帯) 50代(ご夫婦)+20代(長男・長女)
計 6人住まいです。

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